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アダルトチルドレンの症状をどうにかしたい話〜本を読む編4→〜哲学編3 実存主義・構造主義〜

これまでのあらすじ

アダルトチルドレンの症状が辛いので、本を読んでいたら、

・私には価値がない

・私のニーズはどうでも良い。他のみんなのニーズを満たす方が遥かに重要だ

・遊んでいる時間ははない。やるべき事がたくさんあるのだから

これらの思い込みを断ち切らないと、生きる力が身に付かないとの教えがあった。

 

なんだか腑に落ちないので先に進めないので、前回まで哲学を聞き齧っていた

qlouni3.hatenablog.com

 

色々聞いてみて、エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」より、

自由の歴史を辿って来た上で、

現代社会の多くの人々は匿名の権威に服従
ある意味機械人間として生きているとフロムは指摘します。

そのような人間は他人の期待に従って行動するときのみ
自我を確信できるようになります。

これに反すれば社会的には狂気と見做されます。

という回答を見て、しっくりきた。

 

 

ここまでで出た改善案

社会的健康をなくしてしまえ

要は、社会的健康と個人的健康のギャップを埋めれば、

自分に価値がないと思わなくなるのではないか。

個人的健康を優先して、社会的健康を失えば、ギャップが生まれなくなる。

しかし、会社員の自分に、これはどう考えても無理だ。

 

能動的に生きる

他人(社会)の期待に従い、受動的に人のために尽くすのではなく、

能動的に人を愛する力があれば、孤独がなくなる。

 

能動的に人を愛するには、

人間や事物をありのままに見て、その客観的なイメージを

自分の欲望と恐怖によって作り上げたイメージと区別する力(客観力)が必要らしい

 

たしかに、能動的に他者を愛していれば、相手の反応をよく観察するが、

その反応を恐れたり、流されたりしない。

また、その愛を実行するために、自分の存在が自分にとって必要になる。

 

 

現代哲学にヒントを求める

youtube.com

 

ここで出てくるのか、ニーチェ

日本で人気な哲学者として有名な「ニーチェ

名言の「神は死んだ」とは、まさに

神(社会規範)から自由になった個人が、どう生きるべきかを語っている。

 

ルサンチマン

強者を跳ね除けることが出来ない者が強者を恨み、自分を正当化する行為や思想

 

虚無主義ニヒリズム)】

このように、人間には生きる目的や意義が存在しない。
という哲学的立場

そもそもこの世界には意味や目的なんてものはない(永遠回帰

東洋の輪廻の思想に近い


自分で自分自身の信じるものを規定し、強く生きていかなくてはならない。

 

 

客観力を身につける助けになる教え、フッサール

現象学

・1と1を並べると2つに見えるので、それを認識して2とする(自然的態度)

主観と客観の関係性について、いったん判断停止(エポケー)し、

根源的に認識を捉え直す

 

【超越論的還元】
・1と1を並べると2つに見える体験(現出)

それを受け取って、推論することにより2になる(現出者)という認識があらわれる。

 

・認識プロセス全体:ノエマ(志向対象)
・受け取った体験を推論して認識として立ち上げる工程:ノエシス(志向作用)

現象学ではノエシスを重要視した

 

デカルトとの関連】

我思う、ゆえに我あり

疑いようのない絶対的なものとして疑っている自分(意識)が
学問出発の再スタート地点になる

②五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を信じる

 

フッサールはこの両者の関係性に着目した

 

【時間と空間】

・いくつかの現出に推論させることで、認識が生まれていると現象学では考える

・これらのプロセスを抽象化したり、無限化したりすることによって、客観的な時間や空間を認識できるようになっている。

・一度その処理が行われ、客観的な認識が完了すると、
その処理の過程自体は無意識に隠されてしまう。

現象学の立場では、そのように感じているのは自然的態度であり、
超越論的還元をして厳密にノエシスを見ていくと、
それはそう認識するような工程が過去にあったから

 

 

何のために生きるのか、ハイデガー実存主義現象学存在論

【世界ー内ー存在】

・人間(現存在)はこの世界に突然、目的も理由もなく投げ込まれた存在

・何か意図してこの世界に生まれた記憶はない

 

『人間はたんに存在しているだけの事物ではなく、
 決断により自己を自由に選び取るものである』

・その後に自分自身の決断によって、生きる意味を選び取ることができる。

 

『人間は死への存在である』

・事実と向き合うことで、人間本来の目的(死への存在)を取り戻すことができる

・死はその存在を教えるために『不安』や『恐怖』として私たちの目の前に現れる

・多くの場合はその不安から目を逸らし、不安を紛らわせる(非本来的な生き方)

・近代化が進んだ世界においては、多忙な日常の中で本来の自己と向き合う時間がない(存在忘却の時代)

・没個性化して生きている人=【世人(ダス・マン)】

 

過去に存在した様々な時間が自分に流れ込んでいる

国としての時間、民族としての時間、宗教としての時間・・・
様々な時間が自分に流れ込むことにより、今の自己を形成していると考える

 

 

実存に目覚め対話すべき、ヤスパース実存主義・限界状況)

【実存に目覚める】

・生きていると様々な困難という壁(限界状況)にぶつかる

・挫折を経験した人間は、そこで自分の有限性に気づく(無限的存在)

・有限性を超越した存在(神)に気づく

・実存に目覚めた人間は孤独になる

・実存を意識したもの同士で、理性的に交流をする(実存的交わり)

・それぞれが全く違う実存を持っているため、ぶつかり合う

・互いの緊張関係の中で、孤独を感じつつ他者と愛し合いながら交流を深める(愛の闘争)

・愛の闘争を繰り返すことで、人間は真の自己を獲得することができる

 

【哲学に意味があるのか】

・答えを見つけることが全てではなくて、そこに至るまでの対話にこそ価値がある。

・科学では人間を捉えるのに限界がある(人間の本質を捉えるには目に見えないものを含めて考察しないといけないが、科学では主に目に見えるものを扱うため)

 

 

知覚を重視する、メルロー=ポンティ(実存主義・限界状況)

・科学は知覚された世界の一つの規定でしかない(知覚の現象学

・精神を研究対象とするには、それを生み出す知覚・身体を無視できない

・身体とは精神と世界とを繋ぐ媒介である

フッサールの「現象学的還元」は不可能

知覚はその瞬間に意識を介在させてしまうため、純粋な知覚を捉えることはできない

民族や社会、受けた教育が、本人の意図するところ以外で原初の体験に含まれてしまう

知覚と身体を重要視しなくてはならない(両義性の哲学)

 

・主観と客観は同一のものである

例えば、自分の左手で、自分の右手を『掴んだ』とき、
『掴んでいる』という主観と『掴まれている』という客観が
同時に存在することになります。

これと同じような理屈で、
何かを見ているとき、実は見ている対象から見られている。

 

ある共同体において、その時間性をもった自分が何かを見ることは
言い換えるとその共同体が自分を通してものを見ているとも表現できる

 

自由の刑とアンガージュマンサルトル無神論実存主義

【実存は本質に先立つ】

『人間はこの世に生を受けた瞬間には何の意味も目的も有していない』

『あるところのものでなく、あらぬところのものである』

最初に人間が持っているのは「自由」という実存のみで、
本来的に自由な人間は、本質(自己)を後から自分で作らなければならない。

 

対自存在:人間 人生の意味を後付けしていかないといけない。

即自存在:一方で、物事や事物などただそこにあるだけの存在のこと

・ハサミは紙を切るために存在している

 

アンガージュマン

・人間は本来的に一人一人が違う実存を持っているため、自分の責任を他者と分け合うことはできない

・自由を自分で選択をして生きていかねばならない

・その選択には責任が付き纏い、そしてそれは共有のできない孤独な作業でもある。

・その責任と向き合って、自分を【拘束】して、社会参加しなくてはならない

 

 

他者を操ることも理解することもできない、レヴィナス(他者論)

イリヤ

・主語を失っても存在し続ける何かのこと

・自分が死んだとして、世界は当たり前のように続いていく。

 

【他者論】

・誰も否定できない真理を作ることは不可能

・他者を「無限の存在」とする

例えば「Aである」という意見があったときに、
必ず、『「Aである」を否定する』という他者の意見が存在し、
さらに、【『「Aである」を否定する』を否定する】という他者の意見が存在し・・・
という具合に無限に否定が成立してしまう

・自己の世界で他者を理解しようとする態度は、エゴイズムを引き起こす要因になる

・他者は自分の外部にあるものだから、操ることも理解することもできない

 

イリヤの恐怖を抜け出す方法】

・自己完結した世界に閉じこもっているからこそ、外部にあるイリアの恐怖から逃れられない

・他者の顔(発話できる、無防備である、それぞれの個性がある特性を持つ)が必要

・顔と向き合うことによって、倫理的な抵抗力が働き、他者に対する責任が無条件に発生し、他者を否定(殺人)することはできない



世界疎外、ハンナ・アーレント(人間の条件)


観照的生活】

・抽象世界での実践を重視する生活

・頭の中で考えた理想(観念の世界)に閉じこもって、実際の世界との乖離が生まれてしまう(世界疎外)

・世界疎外の状態においては、自己実現が最優先とされるため、他者の実存を蔑ろにする可能性がある(全体主義の原因)

 

【活動的生活】

現実世界での日常的な活動を重視する生活のこと


・生命維持のための行為(労働)※私的領域

・目的達成のための行為(仕事)※私的領域

・公共的な働き、利他的な働き(活動)※公的領域

 

・本来人間が持つべき本質、目指すべきものは【活動】にあたるもの

・活動しなければ、長い因果関係の果てに全体主義を生み出し、それが結局生命の危機または人間種の危機に繋がりうると主張した

 

全体主義

個人の利益よりも全体の利益を優先して、
その利益のために個人が従属しなければならない主義

 

・近代化によって、所属するコミュニティーを失った人々が、社会の中で原子のようにバラバラになってしまう(アトム化)

アトム化した世の中において、不安定な状態が長く続くと、バラバラになった人間は拠り所を求めるようになる

 

・明確な敵を想定し対立軸を作ることによって、自分たちのアイデンティティを強固にさせ、団結力を強める(共通の敵の存在)

 

・ドイツ人こそが人種的に優れていて、他国民は劣っている(優生思想)

帝国主義とは他国を植民地化して自国の領土を広げることで
より強い国家を作ろうとする考え方(帝国主義

 

・人間個人の悪ではなくて、仕組みやイデオロギーに注目した

 

 

社会・文化的な構造に支配されている、レヴィ=ストロース構造主義

 

構造主義

・人間の社会・文化的現象の背後には目に見えない構造があると考える思想

・本当は人間の思考と行動は、その根底にある社会・文化的な構造に支配されているのではないか?

・個人が集まって社会が形成されているのではなくて、
社会・文化という構造が先にあって、その中の対立や差異により個人が成立している。

 

【ブリコラージュ(器用仕事)】

その場にある有り合わせの材料を使い、それによってただ生きている

その民族が生存していく上で、非常に合理的で論理的な生活

その民族の生活においては、大きな戦争や、環境破壊は起きない(野生の思考)

 

 

・「歴史」という概念自体が、一つの文化から見た偏見である

【歴史】

・自分が過去から未来に向けて生きていく中で、必然的に成長すべきである。

・社会に関しても歴史の歩みとともに、進化を続けていくべきなんだ

 

 

人間の終焉、ミシェル・フーコーポスト構造主義パノプティコンエピステーメー

【知の考古学】

人間が支配されている構造を作った権力の集団が
その構造を作るに至ったプロセスは歴史に眠っており
それを解明することが、その構造を打破する鍵になる

 

エピステーメー

人間の思考は古代より連続して進化したのではなく
各時代に特有な形で存在していると考える思考形式

 

中世:物事を認識する際に【類似】が重要視されていた

自然を中心にした占いなどが盛んに行われていた


17世紀:【表象の分析】が重要視された
物事を比較や分類を通して表面的に理解する


19世紀初頭:【生命や人間】が重要視される
科学の発展によって、生物の内部まで理解できることができたため

人間という概念が発明されたのはここ200年ぐらいの話
実存主義の台頭なども、この影響。

 

無意識のうちに構造に縛られていて、
私たちの思考や感情はこの時代のエピステーメーに支配されている

自分の意思で主体的に行動していると思っても、
実は社会の構造に縛られて生きているだけ

 

【人間の終焉】

19世紀初頭から続いて来た、『人間』という近代的な存在が終わり、
『人間ではない何か』が存在するようになる。

 

パノプティコン効果】

誰に強制されることもなく、抽象的な監視によって
自発的に規律を守るようになること

抽象的な監視は、同調圧力・支配者

それを意識的か無意識的かで感じ取って、
自らその『何かが決めた規律』を守って生きている


規律自体が監視者となり、抽象化された規律である【構造】の存在すら
認識できなくなる


そして、その無意識に刷り込まれた構造からはみ出すものを
【狂気】と断定して排除していく
それにより、さらに管理の力は強まっていく

 

 

小さな物語を認める、デリダポスト構造主義脱構築

【二項対立】(それまでの哲学)
・対立した二つの要素には必ず優劣が存在している。

『オリジナルの方がコピーよりも優れている』
『より論理的な方が優秀である』
『目の前のものを優遇する』
『世界は何かの目的を持って前に進んでいる』

というような傾向があった


実際はそんな簡単にお互いを二分できない。

このように、二項対立には根本的な問題があると指摘した

 

大きな物語
みんなで大きな目標に向かって進むことを是とする(ヘーゲルマルクス

 

【小さな物語】

これはたった一つの正解ではなくて、
無数にある価値観をお互いに認め合い、共存の道を模索する考え方

先進国は小さな物語を内包しつつ国家運営を行なっていく

 

 


アイデンティティを持たない、ジル・ドゥルーズポスト構造主義・パラノとスキゾ)


・哲学の読解に微分の概念を使う

 

【トゥリー(樹木)】それまでの西洋的思考

・物事の関係性には何か体系的な仕組みが存在しているはずだ

 

・その体系に組み込まれないものを排除してしまう危険な考え方だと指摘

・人間が無理やり体系化しているだけ

 

リゾーム(根)】
・本来世界には明確な秩序なんてものは存在しない

・世界は欲望によって形作られている(欲望機械)

・欲望は好き勝手に飛び回り、それが結果として自然現象を生み出す

人間についても同様。本来的に欲望の産物

 

パラノイア(偏執症)】

・他人の評価を気にしたり、社会に縛られたりしながら生きること

※社会や家庭によって、欲望を押し込めて作られた型をアイデンティティという

 

【スキゾフレニア(分裂症)】

自分の人格やアイデンティティを持たずに、好き勝手に欲望のままに生きる存在のこと
自分の欲望を素直に表現するばかりではなく、他者の価値観もこだわりなく受け入れる

 


ノマド遊牧民)】

・定住する場所を持たず、常に移動しながら人生を過ごす

・あらゆる場所で偏見なくその場所の価値観を受け入れられる。

ドゥルーズノマド的な生き方をすることを推奨した

ノマドになろうと言ったのではない)

それがたった35年ほど前の話です。

 

次回、課題への解決法を模索する。